久しぶりに祐天寺のナイアガラに行ってみた。ナイアガラと言っても大滝詠一とは関係無い。鉄道ムード満点のカレー屋のことである。テレビなどでも取り上げられているようなので、ご存知の方も多かろう。
東横線祐天寺駅を東口に出てロータリーを左側に行くと、すぐに警報機やSLの正面が飾られた店舗が見える。
祐天寺駅
まずは店頭の券売機で食券ならぬ乗車券を購入。今回は「ワイド周遊券」(1300円)にしてみよう。これは4種類の辛さのカレーと飲み物がセットになったメニューである。ちなみに辛さは甘口(鈍行)、中辛(急行)、辛口(特急)(ここまで値段同じ)、超特急(辛さ50倍/+300円)、スーパー超特急(辛さ100倍/+600円)と5種類あるようだ。
店内は列車から流用した4人掛けボックスシート6つと厨房に面したL字型のカウンターが10席ほど。あ、ここでは厨房ではなくて「駅長事務室」と呼ぶんだっけ(^^;)。
12時20分の時点で、カウンター席には客が2〜3人ながらボックスシートは空席が1つのみ。ここは当然ボックスシートに座る。この店はカウンター席だと面白みが半減してしまうからね(理由は後述)。ボックスシートの脇には、昔懐かしい「JNR」マークの付いた灰皿も設置されている。
店員は初老の駅長と、助役(?)のおばちゃん。BGMはテレビ。しばらくするとおばちゃんが水を持って来ながら食券を取りに来た。ここでセットの飲み物の種類を訊かれたのでホットコーヒーをチョイスする。
店内の壁面一杯にはおびただしい数の鉄道グッズが。SLのナンバープレートと国鉄駅長のサイン色紙が多い。つり革や運賃表、行き先表示板、駅名票なども有る。
そしてこの店最大の特徴は、ボックスシートまで鉄道模型がカレーを運んで来てくれることである。ただしカウンター席だと普通に店員が運んでくるので面白みが無い。なお、鉄道模型の軌間はOゲージのようだ。
15分ほどすると、遂に模型の汽車が目の前へ! 汽車はボックス席の脇にピタリと停車。意外と速度が速かったので写真がブレてしまった(^^;)。
走行中
運転士の人形も
ライス
貨車?
後退して引き上げていくところ
ちなみに模型で運ばれて来たのはライスのみで、ルーやサラダなどはおばちゃんが持って来た。さすがに全部乗り切らないんだろう。コールスローと、溶き卵と玉葱入りスープ付き。テーブルには福神漬け、紅生姜、細かく刻まれたラッキョウが置いてある。
ワイド周遊券(1300円)
カレールーは右から左へと段々辛くなっていくように置かれているとのこと。ということで、味の薄いものから濃いものへの定石通り甘口から食べ進めていく。一番辛いのにはアーモンドが入っていたが、他のカレーはジャガイモ、ニンジンなどが入っていて家庭のカレーに近い。まぁ、この手の店で味について言及するのは野暮ってもんだろう(^^;)。と言っても別に不味いわけではないので誤解無きように。
食べている間にも余所の客のカレーを乗せた列車が脇を通り過ぎる。子供には新幹線型の皿に盛られた「新幹線カレー」(甘口・ジュース付)が人気あるようだ。こういうのは子供なら大喜びだろうなぁ。オトナでも喜んでいるワタシみたいなのもいるが(^^;)。
最後にコーヒーが登場。砂糖、塩、爪楊枝は線路の下に。
店を出る時に駅長に勧められて来店ノートに記入。その時に店のスタンプを押した紙、真岡線のチラシ、そして「ナイアガラ駅」の入場券(硬券)を貰った。
さて、ナイアガラの旅はこれだけでは終わらない。実は店から程近い場所にナイアガラ駅長所有の動輪が展示されているのだ。これはC57-117号機のものらしい。また、その傍らには腕木式信号機も。普通の街中に突如こんなモノが現れてとてもシュールな光景だ。